読み終えた本「ファーブル昆虫記」2013年09月12日

昆虫記
ファーブル昆虫記 全8巻
ジャン・アンリ・ファーブル (著), 奥本 大三郎 (著), 見山 博 (イラスト)
単行本: 5100ページ
出版社: 集英社

1991年に買って,3巻までしか読んでいなかった。表紙の絵は安野光雅。
ジュニア向けらしく,平易に書いてあり,原本に忠実な訳ではなく,奥本の感想や思い入れを反映したものになっている。

最後の巻は自伝になっていて,出来の悪い両親にも関わらず,苦労して学問し,資格を取り,教師となる過程が詳しく書かれている。貧乏だったが,友人に恵まれて,文筆で世に出ることが出来た。一徹で偏屈なようだが,理解者には心を開き,人柄は良かったようだ。プロヴァンスに移り住んだジョン・スチュワート・ミルとの交流は知らなかったので,驚いた。困窮した時に3千ポンドもの援助を受けている。成功してからは少しずつ返していたという。金には困ったようだが,金に執着もしていない。文部大臣からの援助も断るという,いうなれば多少へそ曲がりなところもあった人のようだ。

進化論には批判的だったが,ダーウィンの方法論を尊敬し,ダーウィンもファーブルを絶賛している。

ファーブルは権威が書いた物でもまず疑ってかかり,自らの観察で,間違いを証明している。どんなものも鵜呑みにしない姿勢は,素晴らしい。

写真はAmazonからパクりました。

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