船上観察会2014年07月21日

カンムリウミスズメ
三鳥連(三浦半島渡り鳥連絡会)の船上観察会に参加。私は今回が(たった)2度目。
http://birder.guidebook.jp/miura/

三鳥連は助成金を受けてこの調査を行っていた。
※日本鳥学会 2010年度大会講演要旨集
http://ornithology.jp/osj/japanese/katsudo/taikai/2010Toho/bio/theoeco/torigakkai2010youshisyu.pdf
P104
三浦半島周辺におけるカンムリウミスズメの分布と生態

諸磯(油壺の隣)の釣り船(いつもこの船)をチャーター。14名が参加。
朝,5時37分出航。東大の臨海実験所を横に観ながら沖へ。
オオミズナギドリが多数群れている。潮目に到着すると海面が泡立っている。小魚がシイラに追われていた。その上にはオオミズナギドリ。阿鼻叫喚の生き地獄。

今回,我が三鳥連出身の学芸員(安孫子・鳥の博物館)が同行。心強い。まだ大学院2年生だが,海鳥のエキスパート。彼は小学生の頃から三鳥連の会員。

早速学芸員氏がカンムリウミスズメを発見。今回は3度出現して,合計4羽。この時期に見るのは珍しいとのことで,全て成鳥だとのこと。

H氏が「あの赤いブイに何か止まっていますが,何ですか?」学芸員氏,「クロアジサシです!」おぉ,初めて見た。「胴体の羽根が茶色いので,ヒメクロアジサシではなく,クロアジサシです」と的確。図鑑が全部頭に入っている・・すごい。

「サメ!」との声。でも良く見ると,ヒレがひらひら時々水面に出る。近づくと横幅は2m近い。オニイトマキエイ(マンタ)かと思ったが不明。先ほどテレビで2m級のアカエイが最近多く見られるとの報道。アカエイだろうか。

再度サメ!今度は本当にサメだった。背びれと尾びれが見えたが,3mはある。シュモクザメだった。アカシュモクザメだそうだ。人はあまり襲わないそうだ。3回出現した。

鳥は他に,シロエリオオハム,アナドリ,ウミネコ,オオセグロカモメ,アオサギ,カワウ,クロサギ,トビ,ハクセキレイ,ウグイス,ハシブトガラス,スズメ,ツバメ(順不同)。

他に,カツオノエボシ,カツオノカンムリ,トビウオ,マグロsp.,ウスバキトンボが船の周りを飛んだ。昆虫に詳しい会員によると,海外から来ているという。

曇りで涼しかったが10時を過ぎると晴れてきた。一枚脱いでもほぼ無風なので多少暑い。手の甲だけ焼けてしまった。秋谷の生け簀付近まで周辺海域をぐるぐる潮目に沿って航行し,13時30分終了。

1時間ほど,船首で風に吹かれながら観察したけど,気持ちの良いものだ。偏光サングラスを掛けていたので,水中も見える。こんなベタ凪の日なら,また乗ってみたい。

※海からシーボニア・ヨット・ハーバーを眺める。昔,職場でシーボニア所有の帆船・シナーラ号をチャーターしてショート・クルーズしたことを思い出す。帆船はエンジン音がしないので,風と波の音だけ。あれは良かった。船首のネットに寝そべったのが今でも忘れられない。もう運航していないそうだ。