「JAPAN」 ロバート・ブルーム画集2015年09月04日

飴屋
明治中期に来日した米国人画家,ロバート・ブルームの画集が届きました。
中でも有名な「飴屋」は,シンコ細工ではと思ったら,確かに飴細工屋でした。

拡大してみると,飴細工師は眼鏡をかけています。明治中期にはもうこうなっていたのですね。

興味深いのは,巻末の,「飴屋の謎 ブルームとワーグマンの作品をめぐって 岡部昌幸」という一文。

全く同じ構図のチャールズ・ワーグマンの絵が,東京国立博物館に所蔵されているのだそうです。謎というのは,ブルームは「飴屋」を明治24-25年に描いたことがわかっている。しかし,ワーグマンは明治24年の2月8日に亡くなっている。しかも,亡くなるまでの3年間は精神病を患っていて作品を描いていないことがわかっているのだそうだ。
ワーグマンの絵は,ブルームの絵と比べて明らかに稚拙で,ブルームの絵は緻密で完璧。これはどうしたことなのだろうか。
実に不思議。

想像するに,おそらく同じ構図の写真が存在していて,ワーグマンもブルームもそれを見て描いたのではないか。この写真が見つかればわかるかもしれない・・というもの。さて,どうなのか・・

*緻密に描かれたパステル画は素晴らしい。当時のブルームの眼は,今の私たちの眼とほとんど同じだったのではと思います。やっと彼らの時代に追いついたような,奇妙な気持ちになります。

9/23 タカの渡り観察2015年09月23日

保護したキビタキ幼鳥
タカの渡り観察のシーズンに入りました。連日,観察を行っています。
http://birder.guidebook.jp/miura/takeyama_2015

9/23 武山のタカの渡り。そこそこ渡りました。ギャラリーも多く,相模原から来た中学生と高校生らしい兄弟,弟は先日も来たけど,今日はお兄ちゃん共々,父親が運転する車で来たとのこと。他に,世田谷から友人の話を聞いて,母親に運転してもらって来たというやはり中学生の少年。他にも高齢女性三人組とか,まぁ,いろいろな方が来られます。
できる限り対応して,鷹見の醍醐味を感じてもらうことにしています。

観察開始間もなく,お寺の先代住職のお姉さまという方,懇意にしていただいていますが,「庭に小鳥が落ちていたの」と両手にそっと抱いて展望台に持っていらした。
キビタキの幼鳥のようだ。手を離したら飛び出したのだけど,飛べないようで目をつぶってじっとしてしまった。段ボール箱に入れて保温した方が良いというと,カメラマンの一人が車から箱を持ってきてくれた。中に入れて,箱が射し出した陽に少し当たるようにして,蓋を軽くしてしばらく置いて様子を見ていた。
どこかにぶつかったかもしれないが,血を吐いたり,しゃがみこんだりはしないので,脳震盪程度なら助かるかもしれない。
2時間ほどしてから蓋を開けたままにしておいたところ,じっとしていたが,しばらくして飛び出して行き,近くの桜の木に止まったので,一同拍手。(^_^)