バードストライク2005年09月10日

宮川公園の風力発電機
航空機や建物に鳥がぶつかることをバードストライクといいますが、建物ならいざ知らず、ジェット機の場合は墜落の危険があり、深刻な問題です。

建物の方のお話。今の会社は山裾にあり、他社の建物も含め、何度か鳥が窓ガラスに衝突しました。
カワラヒワ、オオタカ、キジバト、ムクドリ、スズメ、ジョウビタキ、カワセミ、トラツグミ、ゴイサギ、ツバメなど。

私が野鳥の会の会員であることをご存じの方から連絡があることが多く、中には専門家に託して助かるものもありますが、多くは即死。絶命して新鮮なものは冷凍して博物館へ届け、ほとんどが剥製になって収蔵されています。

衝突防止のために、窓にはタカ(ツミ)のシール(野鳥の会、広島支部製作)を貼ったところ、付近のビルからも問い合わせがあり、紹介したところ、多くのビルが窓にシールを貼るようになりました。

最近は衝突は少なくはなってきたようですが、先日など「ドーン」と大きな音がしたので窓を見ると、キジバトらしい「鳥影」がガラスに転写されていました。ハトの仲間は防水のために、羽に粉のようなもの(粉綿羽)があり、それが転写されるのです。ハトも痛かったろうに・・・

三浦半島の南、宮川湾に面した宮川公園には、2基の巨大な風力発電機が設置されています。デンマークのミーコン社製で、定格の出力は400kW、年間で120万kWの発電量は、一般家庭なら260世帯分。公園の照明、風車のライトアップのみでは使い切れず、東電へ買電していますが、その額は年間に1000万円にもなるといいます。

問題はバードストライク。きっと鳥が巨大なローター(直径は31m)にぶつかるだろうと思っていましたが、2003年4月、トビが片方の翼をもぎ取られて死んでいました。やっぱり。

これからも風車は増え続けるでしょうが、鳥が衝突しても、インパクトの少ないタイプの風車だってあります。多少の効率を犠牲にしても、風車は鳥にも優しい必要があるのでは、と、痛ましいトビの姿を見て思いました。