読み終えた本「長沢鼎 ブドウ王になったラスト・サムライ」2013年02月05日

長沢鼎 ブドウ王になったラスト・サムライ
海を越え、地に熟し 長沢鼎 ブドウ王になったラスト・サムライ
多胡 吉郎著
現代書館

幕末に薩摩藩の命で渡英した最年少(13歳)だった留学生の一人。
詳しくはWebで。(^_^;)

同行した者はロンドン大学に通うことになったが,年少の鼎はトーマス・グラバーの実家で,スコットランドのアバディーン・グラマー・スクールに通う。生涯スコットランド訛りは消えなかったという。幕末の動乱で薩摩藩の財政が苦しくなると,他の留学生は帰国するが,鼎等6名は米国のキリスト教一派・新生社に入信する。一行の一人に後の文部大臣,森有礼がいた。
長くなるのではしょるが,教団でワイン醸造に携わり,教団が弾圧され教父が亡くなると教団は解散するが,ワインセラーを買い取るも,やがて禁酒法が施行され,晩年の14年間苦しめられることになる。禁酒法が解かれるとまもなく亡くなった。 享年83。
カリフォルニアワインへの多大な貢献から近年注目されているとのことだが,資料があまりに少ないためか,小説としては単調で,Wikipediaに書かれている内容程度(と云っては失礼だが)に独自取材を足して,無理矢理引き延ばして書いた感が否めない。資料が少ないので仕方の無いことだが,出版と前後して留学生等の日記も発見されたようなので,今後の展開が期待されるところだ。
#幕命に背いての留学のため,長沢鼎は偽名。留学後,一生偽名で通したことになる。

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_ lunettes oakley - 2013年08月28日 15:49

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