吸湿発熱繊維についてのメモ2014年02月06日

吸湿発熱繊維についてのメモ

長年グンゼのTシャツ(YG)を愛用してきたので,吸湿発熱繊維の冬物下着がグンゼから発売されると,やはりずっとグンゼのそれを冬場は愛用してきた。それまではパタゴニアのキャピリーンを愛用していたが,発熱とは無縁で,アウトドアで何日も着続けても汗臭くならないと云う抗菌繊維だった。

吸湿発熱繊維は,冬季オリンピックのスキーウェアとしてミズノのサーモブレスが1994年に採用されているので,これが最初かもしれない。
ユニクロのヒートテック(東レ)は2003年なので,かなり後発だろう。話題になった時に試しに買って着てみたが,伸縮性がないため皮膚に縫い目の痕が食い込んで非常に不快だったため,それ以降着ていない。今のヒートテックはもっと改良されているのかも知れない。
吸湿発熱は綿やウールの持つ性質だそうで(水和熱),ウールよりも木綿の方が発熱する。
事実,冬場の寝具に,木綿のベロア毛布(無印良品)を使用するようになったら,ベッドに入ってすぐに暖かくなるので,安眠出来るようになったのですよ。ほんと。

で,グンゼの吸湿発熱肌着の変遷と,素材の違い,ヒートテックとの比較をしてみたのです。

・今現在流通しているホットマジック(グンゼ)
 レーヨン65%/ポリエステル25%/ナイロン5%/ポリウレタン5%

・少し前のBODYWILDブランドのホットマジック(グンゼ)
 アクリル40%/キュプラ(ベンベルグ)30%/ナイロン25%/ポリウレタン5%

・もっと前のBODYWILDブランド(グンゼ)
 アクリル35%/綿25%/キュプラ25%/ナイロン10%/ポリウレタン5%

・さらに古いYG-Xブランド(グンゼ)
 綿50%/アクリル30%/ナイロン10%/キュプラ(ベンベルグ)10%

発熱素材の本体である綿・レーヨン(キュプラ)の割合が増えてきている。いつの間にかキュプラ(ベンベルグ)は使わなくなっている。断面の特殊なレーヨンになってきているとかか?

・キュプラ(ベンベルグ)について
キュプラは銅アンモニアレーヨンで,普通のレーヨンはビスコースレーヨンで製法が異なる。
キュプラはビスコースレーヨンに較べ耐久力や耐摩耗性などに優れるため,高級服の裏地に使われる。(逆に言えば裏地にキュプラが使われている服は,バーゲン品でも高級品なので買い!)
ドイツのベンベルグ社が開発者(電球のフィラメントとして開発したが売れず)から特許を取得したため,日本でライセンス生産したキュプラはベンベルグとも呼ばれている。

最近のホットマジックの着心地は抜群で,絹の下着を着ているような感覚である。待てよ?絹の下着の方がもっと暖かいとか・・でもねぇ,絹は着た瞬間非常に冷たく感じるので,夏の下着の方が良いのか??はて?

一方,

ヒートテック(東レ)
アクリル41%/ポリエステル34%/レーヨン22%/ポリウレタン3%

伸縮性の違いは素材の違いと,織り方ではないかと思うのだが,残念ながら不明。

ま,そんな訳で,話はずれますが,木綿のベロア毛布はお薦めです。ウールが暖かいと思っていた常識を覆されます。どうしてウールが珍重されたかは,それは冬山で生きるか死ぬかの場面です。木綿の下着の登山者が凍死しても,ウールの下着を着ていた登山者が生き延びた・・というのは良く理解出来ます。でも,寝床は冬山ではないのです。
同じベロアでは,マイクロファイバーも保温性は非常に高く暖かいので,ガウンのような用途では愛用していますが,寝具ともなれば静電気が問題で,寝返りの度に放電していては安眠出来ません。その点,木綿のベロア毛布は導電性が高いので,間違っても放電しません。
木綿のベロア毛布は肌に当るように使いますが,その上は羽毛布団を使っています。この組み合わせは最強だと思います。
※常識的には,羽毛布団の上に毛布を被せるのだそうですが,木綿のベロア毛布を羽毛布団の下に使ってみたら,そんな常識は噴飯物でした。(^_^;)

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