上野で美術鑑賞2014年02月21日

東京都美術館
前売り券をネットで予約してあった「日本美術院再興100年 特別展『世紀の日本画』」へ家内とお出かけ。
http://www.tobikan.jp/exhibition/h25_inten.html
「前期」の展示なので,「横山大観《無我》」,「狩野芳崖 重要文化財《悲母観音》」などは展示されていない。
岡倉天心の掲げた「日本美術院三則」に感じ入りました。

一 日本美術院ハ新日本ノ芸術樹立ニ益スル所アランガ為ニ、再ビ其研究所ヲ起ス
一 日本美術院ハ芸術ノ自由研究ヲ主トス、故ニ教師ナシ先輩アリ、教習ナシ研究アリ
一 日本美術院ハ邦画ト洋画トヲ従来ノ区別ノ如ク分割セズ、日本彫刻ト西洋塑像トモ亦然リ

後に理事長になった小倉遊亀は「教師ナシ先輩アリ」という天心の言葉を深く心に刻んだとテレビ番組で述べていたのが印象的だった。絵を志し,画家になれなければ教師に戻ると決心して安田靫彦にあなたの弟子にして下さい,とお願いしたところ安田は「あなたの先生にはなれないが,先輩として何でも教えよう」と云ったという。安田もまた,岡倉の考えに心酔していたことが伺われる。

日本画の変遷がよく分かった。平山郁夫の作品を近寄ってみると,顔料が盛り上がっている。日本画の域を全く超えている。
展示の最後に,梅原幸雄の「神灯に包まれて」が良かった。二人のインドの少女を描いたものだったが,何か神々しさの様なものが漂っていて,印象に残りました。

1時間半ほどで見終わって3時半過ぎ。小腹が空いたので上野の薮そばへ。
寒いので燗酒と揚げ出し豆腐,家内は牡蠣南蛮。目の前に美味そうなビールの宣伝があるので,我慢出来ずに一杯。小麦のビール。当ては揚げ銀杏。料理や酒には文句は無い。ただ,・・・有名店だが平日だからか客がいないのに,料理が出てくるのが遅い。仲居の女性は若いバイトらしく,接客マナーもなにもあったものではない。コースターは上からテーブルへ落とすし,まぁ,そんなにひどい訳ではないが,神田の「まつや」のような老練なおばさん仲居の見事な客あしらいをみてしまうと,これでは情けない。残念ながらここへはもう来ることはないだろう。

飲みながらふと外を見ると,向かいの店が気になる。払いを済ませて外へ出て,どんな店かなと良く見ると「磯丸水産魚加工センター」という看板とは違い,中は飲み屋だった。貝を鉄板で焼きながら飲めるらしい。もの凄く気になるので,今度上野に来たらここで飲んでみよう。24時間営業というのもすごい。

ランニング用品の専門店を覗いて,アメ横まで歩いて水泳用品の専門店でキャップ,ゴーグルなどの小物をゲット。

松坂屋に寄ったらクリアランスセール中で,ブランドものの靴下やマフラーが半額なのでつい沢山買ってしまった。松坂屋のエレベーターや階段は実にレトロで見惚れる。いつまでも残して欲しい。
安すぎて思わず夢中で買い物をしていたら7時半になってしまい,夕食代わりにデパート内の「たこ八」で明石焼と焼きそば,吟醸酒1合。

急いで昭和通りの「多慶屋」で下着などをゲット。ビーフジャーキーも「二木の菓子」よりも安いのでゲット。二木での話では,天狗印のそれは,アルゼンチンから直接入れられなくなり,北海道で作っているという。袋には確かにアルゼンチン製と北海道製がある。どうなってるの?