バロン西2006年12月17日

昨日、横須賀HUMAXシネマで「硫黄島からの手紙」を観た。

ゴールデン・グローブ賞の外国語映画賞、監督賞へノミネートされているとのことで、アカデミー賞の期待もかかる。

外国で作られた日本映画なのだが、全く違和感を感じない。こういう監督が出てきたことが嬉しいし、素晴らしいことだと思う。渡辺謙はもっともっと抑えた演技を身につければ、良い俳優になるだろう。非常に惜しい気がする。助演の二宮和也という俳優は良く知らないが、しゃべりが現代風で、ややしらける。もっと当時の口調を勉強すべきだった。とはいえ、非常に重要な役を上手くこなしていた。

西竹一中佐には非常に興味があるので、いずれもっと調べてみたい気になった。
男爵で馬術を愛した人であり、陸軍騎兵中尉時代の1932年に参加したロサンゼルスオリンピックでは、軍が資金を出さなかったため、イタリアにおいて自費で購入したというウラヌス号を駆って、馬術大障害飛越競技に優勝して金メダルを受けたことはあまりに有名。米国の著名な映画俳優との親交、コンバーチブルを乗り回し、遺品の乗馬靴はエルメスだそうだ。米国留学の経験がある栗林中将もそうだが、この様な人物が陸軍にいても、疎んじられることは間違いないだろう。硫黄島の守備に就かされたことがそれを物語る。当時、硫黄島での戦闘を、陸軍はほとんど評価しなかったという。

西はウラヌスのたてがみを死ぬまで持っていたといい、1990年に米国で偶然発見され、今は北海道にある。映画では馬を伴って硫黄島に赴任。馬の名はジュピターとなっていたが爆撃で死ぬ。馬事公苑で余生を過していたウラヌスは西の死の一週間後に死んだという。

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