ダマスカス模様の包丁2013年06月17日

先日の江戸歩きで,合羽橋道具街の刃物屋さんに寄りました。外人さんばかりで,店にも外人さん専門の外人さん店員がいるのです。

同行者を待たせて店の人と話し込んでしまいました。
ダマスカス模様の包丁を良く見たかったのです。すかさずお店の人が「どうぞお手に取って」と勧める。
店員は詳しく説明してくれて,今はステンレスの刃物の方が,鋼よりも高いとのこと。どうしてかというと,今刃の中心になる鋼材には,武生特殊鋼材でしか作れないVG10(V金10号)というクロムが15%にバナジウム0.3%程度の鋼材が旬なのだそうだ。それに装飾的な数十層のステンレス材で包んだ「ダマスカス」模様の包丁が人気とのこと。素人ですというと,ではこれなんかが良いかもと,数種類見せてくれた。柄が溶接かリベットかの違いとか,そのメリット,デメリットも良く聞いたので,とても参考になった。

料理は良くやるので,それほど高いものではないので(この店の無印が安価で良さそうだ),いつか手に入れてみたいなと思った。店の名刺をくれたので,浅草に行ったら,また寄らせてもらおう。

#本物のダマスカス刃物は200年前に製造法が途絶え,今や幻の刃物。おそらくバナジウムが枯渇したためと云う。もともとはインドの鋼をダマスカスで鍛えたことによるそうだ。→Wikipedia