読み終えた本「李香蘭 私の半生」2013年04月03日

李香蘭 私の半生
「李香蘭 私の半生」
山口 淑子 (著), 藤原 作弥 (著)
新潮社 (1987/07)

満映(満洲映画協会)の女優として活躍したので,先に読んだ甘粕正彦つながり。
詳しいことはWikipediaに良く書かれている。

次に読むつもりでいる川島芳子(清朝・粛親王の第十四王女)との関係が書かれており,興味深い。川島は嫉妬深かったようで,ずいぶん誤解を受けた。それでも川島に,高価なチャイナドレス二着をもらっている。サイズが同じだったとのこと。

中国生まれで,さまざまな偶然から中国名でデビューしたので,日中両国から複雑な誤解を受けることになった。その美貌と才能から,名も顔もあらゆる階層に知られたことが,あやうく「裏切り者の中国人」として処刑されるかも知れなかったという。

戦後は女優としてニューヨークのアクターズ・スタジオでの修行。演技指導はエリア・カザンだった。フランス語で演技指導を受けていたのはエディット・ピアフだったとのこと。米国映画に出演することになると,ジョー・ディマジオの紹介でユル・ブリナーと遊んだこともあった。チャプリンとの交遊など,夢の様な経験をしている。

後,イサム・ノグチと結婚し,一時,北鎌倉の魯山人の旧宅で過ごしたこともあるとのこと。あの,最近焼けてしまった山崎の旧宅だったのか。何度も観察で訪れた場所だ。

私のとっては幻の満州国を,また違う視点・切り口で見るのも興味深いものがある。

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