読み終えた本「スマートマシンがやってくる」2014年10月01日

読み終えた本「スマートマシンがやってくる」
読み終えた本「スマートマシンがやってくる」
ジョン・E・ケリー3世 (著), スティーブ・ハム (著), 三木 俊哉 (翻訳)
日経BP社 (2014/7/16)

【メモ】
・科学技術の進化の新しい波に必要なのは、きわめて破壊的なイノベーションである。
・コグニティブシステムのコンピュータ、「ワトソン」は、クイズ番組でチャンピオン達に挑戦して優勝した。100 万冊もの本の知識を移植したそうだ。このワトソンを医学分野に応用して、医師と医学生が教育し、ワトソン自身も学生を教育する。*まるで古代ローマのギリシャ人奴隷の様だ。しかし、コンピュータ(いずれロボットに組み込まれるであろう)の未来の姿は、奴隷ではなく、人と共に歩む、大切なパートナーでなくてはならないと思う。
・初代ワトソンの消費電力は、フル稼働時、85kWだった。ヒトの脳は20Wだという。
・10年後には、今迄のアーキテクチャーとは全く異なるデータ処理を行うコンピュータ(例えば量子コンピュータ)が出来ているだろう。見てみたいものだ。
・都市の管理システムに関する項に「都市のポテンシャルを十分発揮させるため、私達はもっと協力的になり、じぶん本位の姿勢を抑えなければならない。人の意見にもっと耳を傾け、昨日の答えを出すよりも明日の疑問を投げかけることに関心を持たなければならない。」

内容紹介(Amazonから)
2011年2月16日は、コンピューターの進化に関する歴史的な1日となった。アメリカの人気クイズ番組「ジョパディ! 」(Jeopardy!)に、「ワトソン」が挑戦し、アメリカを代表するクイズ王たちに2ゲームを通じて勝利した。今までコンピューターはプログラミングされたことをいかに高速にこなすかが、期待された役割だった。次世代のコンピューターは、人間のように五感を持って自ら感じ、瞬時にさまざまな情報源からの大量のデータを分析。人間の脳と同様に、自ら学び、さまざまなデータから仮説を見つけ出し、答えを考える。IBMのワトソンはその最先端の事例だ。人知を超えた「知能」を持つ機械(スマートマシン)は実用化直前の段階にある。スマートマシンは今後、どの分野でどのように使われていくのか、最先端事例を交えて描く。たとえば医療では、現場の医師は多忙で最新の医学情報をなかなか吸収できない。医師の代わりに「スマートマシン」が最新の医学論文すべてに目を通し、医師が治療方針を決定する際に選択肢とその根拠を提供するということが、すでに試験的に行われている。スマートマシンが医師国家試験(実技は除く)に合格することも時間の問題だ。医療だけではなく、ビジネスにおいても、スマートマシンが経営者の参謀として活躍する日が近づいている。

小磯良平の画集2014年10月02日

小磯良平の画集
久しぶりに本を買いました。
小磯良平です。素描集が欲しかったのですが,高すぎるので,手頃なものを。
作者の品性を表しているかのような作品に,しばし見入ってしまいます。

※知人Y画伯の作品を見ていて,触発されてしまいました。

ヴァイオリン・リサイタル2014年10月11日

土岐祐奈リサイタル
タカの渡り観察を休んで,午前中は孫の運動会。

午後は,フレッシュー・アーティスト from ヨコスカのヴァイオリン・リサイタルで,横須賀劇場の小劇場へ。
土岐祐奈さんという,桐朋学園の2年生の,まだ初々しいお嬢さん。

プロフィールは,
「千葉県出身。2010年第6回ノヴォシビルスク国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位及び新曲賞受賞。第20回ニューヨークSMFコンチェルトコンペティションジュニア部門第1位。2012年第12回リピンスキ・ヴィエニャフスキ青少年国際ヴァイオリンコンクールシニア部門第1位。東京都知事賞受賞。13年第82回日本音楽コンクール第3位。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2014第3位。これまでに大植英次指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と共演の他、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」出演。
13年クールシュベール国際音楽アカデミーinかさま、14年かさま国際音楽アカデミーにて、かさま音楽賞受賞。ザハール・ブロン、ヤール・クレス、エドワルド・シュミーダー、アーロン・ロザンド、イダ・ヘンデル等各氏のレッスンを受講。これまでにアンナ・スタルノフスカヤ、鈴木亜久里、室内楽を藤井一興、銅銀久弥、原田幸一郎、藤原浜雄、佐々木亮、磯村和英、山崎伸子、堤 剛の各氏等に師事。桐朋学園室内楽演奏会、プロジェクトQ第11章等に出演。現在、桐朋学園大学音楽学部2年在学中(特待生)、辰巳明子氏に師事。使用楽器は、財団法人ITOHより貸与されたストラディヴァリウス「ハンマー」。」
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演目は
■曲目
モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ 第29番 K.305
ストラヴィンスキー ヴァイオリンとピアノのためのディヴェルティメント(ドゥシュキン編)
プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ 第1番 op.80
フバイ カルメン幻想曲
アンコールは,クライスラーの愛の喜びと,ラフマニノフのコレッリの主題による変奏曲。

奇をてらわない,素直で繊細な演奏。アンコールのコレッリの響きが素晴らしくて思わず涙ぐんでしまった。

初めて出て見た閉演後の懇親会で,土岐嬢に質問してみた。
「お好きな作曲家は?」には「シューマンとブラームス,モーツァルトも好きです」
もう一つ,「ストラディヴァリは,良く聴く様な荒々しい音色がしないで,ずいぶんおとなしい音色でしたが・・」には,「楽器の個性なのでしょう,ずいぶん甘い響きがします」と。
最後に「今までお使いの楽器との違いは?」には「違いはあります。この楽器は音が遠くへ響いている感じがします・・」というものでした。

今回が初リサイタル。今月25日には,オペラシティーでデビューだそうです。今後が楽しみ。

※調べてみると,ハンメルは3億9000万円で落札されたとありましたが・・・

しらせ2014年10月12日

しらせ
三鳥連の武山の展望台での観察は,一応12日で終了し,以後は有志による観察になります。
展望台から見ていると,色々な艦船が見えますが,10月8日には砕氷艦「しらせ」が母港へ帰る姿が見えました。Wikipediaによると,
「しらせ (JMSDF AGB SHIRASE (Second) class) は、文部科学省国立極地研究所の南極地域観測隊の輸送・研究任務のために建造された南極観測船。建造費は文部科学省の予算から支出され、艦の運用は海上自衛隊により行われている。艦番号AGB-5003。初代「しらせ」後継艦として2009年に就役した。」
※横須賀線で軍港のそばを通ると,目の前に停泊しているのを見ることもありますね。運用は海上自衛隊なので,艦内には海賊などに備えて,小銃を装備しているのだそうです。そうだったのか・・
※他にもパシフィック・ビーナスの優雅な姿や,昨年はよくジョージ・ワシントンを見たものです。鳥が出ない時は,そんなものにも望遠鏡を向けることもあります。(^_^;)
※写真は,30倍の望遠鏡に,携帯のカメラを押し付けて撮影したものです。しらせまでの距離は約9.5km,補正を掛けてあります。

読み終えた本 「イエス・キリストは実在したのか?」2014年10月13日

読み終えた本  「イエス・キリストは実在したのか?」
読み終えた本
「イエス・キリストは実在したのか?」
レザー アスラン (著), Reza Aslan (原著), 白須 英子 (翻訳)
出版社: 文藝春秋 (2014/7/10)

内容(「BOOK」データベースより)
「聖書」はもともと、イエスの死後布教に携わったイエスの使徒たちの手紙や文書を、ひとつに編んだもの。著者は、それぞれの弟子たちの文献、聖書以外の歴史的な史料を比較調査することにより、聖書で、何が捏造され、何が史実から落とされていったかを明らかにしていく。イエスとは実際にはどのような人物だったのか?そしてイエスは何を実際に説いていたのか?そしてそれがどのように変質して、世界宗教へと飛躍していったのか?「聖書」の物語と、実際の史実の差から見えてきたものとは?イスラム教徒による実証研究。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アスラン,レザー
作家・宗教学者。1972年テヘラン生まれ。1979年イラン革命時に家族とともに米国に亡命。サンタ・クララ大学で宗教学を学んだあと、ハーヴァード大学神学大学院およびアイオワ大学創作学科小説部門で修士号取得。同大学でトルーマン・カポーティ基金小説部門の特別研究員およびイスラーム入門講座の講師を務めたあと、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校で宗教史の博士号を取得。現在、同大学リバーサイド校創作学科准教授

白須/英子
翻訳家。日本女子大学英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

●新約聖書は誰が書いたのか,ということは今まで少しは知っていたが,かなり詳細な制作年代が分かっていることに驚いた。
・Q資料(今は失われたイエスの言葉を箇条書きにしたであろう仮説上の文献)は,パウロの書簡と同年代に編纂された。
・マルコ伝はパウロの死後数年のうちに書かれた。
・マタイ伝とルカ伝は紀元90年~100年ごろ、ヨハネ伝は100年~120年ごろ書かれた。マルコ伝があまりに素っ気ないので,それを補完するように改訂したのがルカ伝,マタイ伝で,ヨハネ伝はそれらを時系列的に並べただけ。
・キリストという呼称はヨハネ伝になって登場する。キリストという言葉を最初に使ったのはパウロだった。ということは,ヨハネ伝はパウロの影響をもろに受けている。
・福音史家は無学であったため,歴史的な間違いだらけになっている。

ナザレはおそらく100戸ほどの寒村で,イエスも無学の職人だった。その弟子達も同様で,ギリシャ語,ラテン語はもとより,ガリラヤ地方の言語であるアラム語の読み書きすらできなかったろう。神殿での物売りや両替商を打ちのめしたのは,富を蓄える祭司階級への挑戦である。

ユダヤ総督ポンテオ・ピラトはイエスに同情などするはずのない冷酷な人で,また深夜に裁判が開かれるはずもなく(ユダヤ法に違反),ピラトが言った言葉は「お前がユダヤの王なのか?」だけである。

・ユダヤ人であるが,ギリシャ語に堪能なパウロ(サウロ)は紀元40年ごろ、エルサレムでペテロやヤコブと顔見知りになった。
・イエスには兄弟があり,弟のヤコブ、ほかにヨセフ、シモン、ユダの兄弟と、数人の姉妹がいた。
・イエスの父のヨセフはおそらくイエスが幼い時に死んだ。

イエスの死後,弟のヤコブが教団を率いており,パウロはペテロとは親しくしたが,ヤコブは,イエスに会ったこともなく,回心前はキリスト教の弾圧者であったパウロが独自の教義を広めていることに反対で,二人はエルサレムの神殿で大げんかをした。
パウロの死後,紀元73年には,ユダヤ戦役によりローマはエルサレムの神殿を完全に破壊し,住民は虐殺され,ユダヤ人はおそらく1000人ほどしか生き残らなかったという。

聖書の中のイエスはメシアであり,キリストであるが,実像としてのイエスはかなり過激な革命家であった。この本を予約している人が他に8人もいるので,慌てて読んだのだが,ここまで聖書が歴史的に詳細な研究がされていることに驚いた。

ウフィッツィ美術館展2014年10月14日

ウフィッツィ美術館展
前売り券を買っていた美術館展の日程を調べていたら,なんと今日の午後に山田五郎の解説があるという。で,慌てて東京都美術館のウフィッツィ美術館展へ。
目玉はボッティチェリの「パラスとケンタウロス」ですが,他にもリッピやギルランダイオなど約80点。目玉は1999年にフィレンツェで既に見ているのだけれど,まぁ,それはそれで。
山田五郎の解説は,いつもながらの面白さで,1時間15分も話してくれた。ルネサンスはギリシャ・ローマ芸術への回帰ともいうべき,文芸復興というが,実はキリスト教芸術の円熟期でもあった,など,とても勉強になった。
暮れなずむ美術館を後に,さて腹ごしらえはと見れば,いつも素通りしていた韻松亭が目に止まる。では,ここで。
カウンター席なれど,かがり火と夕闇がなかなか。女将が電球の説明をしてくれて,なんとエジソン電球だという。京都で一軒だけ作っているという。京都とエジソン電球は切っても切れぬ仲。エジソンは石清水八幡宮で採集した竹をフィラメントに使ったのだった。てなことを女将につい,説明してしまった。女将は知っていたかもしれないなぁ・・(^_^;)
料理は懐石だけど,安いものを頼んだので,材料はそこそこ。手が込んでいて,味は良かった。
面白いものが置いてあったので,若い仲居に聞くと,ハロウィンに因んで「かぼちゃ」だという。そうそう,牧野富太郎の日本植物図鑑ではこれが「かぼちゃ」。普段見るかぼちゃは「ぼうぶら」として掲載されている。このかぼちゃは,今でも京野菜として作られている「鹿ヶ谷(ししがだに)カボチャ」。実物は初めて見た。
最後に記念撮影してもらった。昨日が結婚記念日。もう41年になりました。

Tabata Workout2014年10月16日

Tabata Workout
NHK,あさイチだったか,4 Minutes Tabata Workout を紹介していた。で,早速,アプリをダウンロードして,ジムで試してみました。
エアロバイクを最高レベルに設定。
音声で知らせてくれるので,これは良い。20秒かなりきついレベルの運動を行なって,10秒休む。これを8セット行なうと終了。8セットで4分間なので,あっというまに終了。
これを週に3回行なえば良いとの事。一回のワークアウトで,1時間のジョギングで得られる心肺機能の向上があるという。本当かしら??
例えば,
http://www.youtube.com/watch?v=zidu879yhzc
番組紹介は,
http://放送内容.blog.so-net.ne.jp/2014-10-16
※立命館大学スポーツ健康科学部学部長の田畑泉さんご本人が登場し,英語で論文を書いたので,まだ日本では馴染みが無いとの事。そうだったのか・・

日本国宝展2014年10月17日

片輪車蒔絵螺鈿手箱
国立博物館の国宝展へ家内と。二週連続の上野。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1648

何度か観たものをあったが,ほほ〜と驚いたのは,「片輪車蒔絵螺鈿手箱:東京国立博物館蔵」の音声ガイドで,「車輪が水の中に浸かっているのは,当時,木製の車輪が乾燥して割れないように,水に漬けてあったことが関係しているかもしれません」と,(竹下景子の声で)説明していたことでした。今まで,どうしてこの意匠(車輪と水の流れ)が様々なものに使われているのか,わかりませんでした。
写真は,東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧から。http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=H4282

支倉常長の肖像と,彼が持ち帰った小振りな十字架とイエスの像が一緒に展示されていました。彼が帰国した時には,伊達政宗がキリシタン禁止令を出した時だったというのは,なんと皮肉な事でしょう。ローマ法王に謁見までしたのに。肖像画は油絵だったそうで,折りたたみ皺は,没収された後にも,何とか誰かが隠し通した結果ではないかとの説明に,よくまぁ,今まで残っていたものだと,驚きを新たにしました。

読み終えた本「白蓮れんれん」2014年10月22日

読み終えた本「白蓮れんれん」
読み終えた本「白蓮れんれん」
林真理子著 集英社文庫

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内容(「BOOK」データベースより)
「筑紫の女王」と呼ばれた美しき歌人・柳原白蓮が、年下の恋人、宮崎龍介と駆け落ちした、世に名高い「白蓮事件」。華族と平民という階級を超え、愛を貫いたふたりの、いのちを懸けた恋―。門外不出とされてきた七百余通の恋文を史料に得て、愛に翻弄され、時代に抗いながら、真実に生きようとする、大正の女たちを描き出す伝記小説の傑作。第八回柴田錬三郎賞受賞作。
内容(「MARC」データベースより)
あまりに名高い「白蓮事件」。姦通罪のあった大正十年の人妻の恋の逃避行は命がけであった。天皇の従兄妹で華族で炭鉱王の妻、相手は若い熱血の社会主義の闘士。衝撃的なニュースを小説化。ひとすじに貫いた真実の恋の物語。
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「花子とアン」が放送され,「蓮子」が出てきたときに,あれ?これって白蓮のことか?と思ったらその通りで,二人の関係を知らなかったので,意外だった。すぐに図書館に,前から気になっていた林真理子のこれを予約したら,すでに70数人の予約が入っていた。(^_^;) 皆さん,素早い。

やっと順番が回ってきたら,「予約が多く単行本は品切れで文庫本を手配しました」と書いたシールが文庫本の表紙に貼ってあった。単行本の方が活字が多少大きいので好ましかったのだが,仕方のないことか。
林の筆は見事なものだ。宮崎家から,二人の手紙を700通以上も読ませてもらったのだそうた。これが効果的に使われていて,ところどころに引用がある。この手紙から読み取ったところが多かったことだろう。姦通罪のある時代の,白蓮の奔放さと,若い愛人(宮崎滔天の息子)の情熱が伝わってくる。

伝右衛門は白蓮との離婚をあっさり認め,一切手出しはならぬと周囲に言明したそうだ。そして,今後一切,あき(火編に華)子の名は口にしてはならぬ,と。筑豊の男らしい潔さか。
気になったこと。

p163 とんでもございません、は間違い。とんでもない,で一つの言葉。もったいない,をもったいございません,とは言わないのと同じ。
p409 村岡花子はこのページに,名前だけが一度だけ登場する。その程度の扱い。

ボストン美術館浮世絵名品展 北斎2014年10月24日

北斎展
上野の森美術館の,ボストン美術館浮世絵名品展 北斎を家内と鑑賞。
平日なので空いているだろうと思ったら大間違い。45分くらいならんだかなぁ・・もぎり嬢に聞いてみると,今日までの招待券があるのだそうです。たはは・・悪い時に来てしまった。

よくぞこれだけ集めたなぁと,ただ感心。保存の良さは秀逸。紫色がちゃんと残っている。寄贈された時の条件が厳しく,閲覧を制限して,予約なしでは見せなかったとのこと。これくらいしないと,この色は残らないだろう。

あまり見たことがない作品が多数。これを収集した人たちのセンスを当時の日本人が持っていたらなぁと,悔やまれる。

最後の方の展示に,北斎の娘,阿栄(おえい)の絵もあった。実物は初めて見た。画号は応為(おうい)。北斎に「お〜い!」と呼ばれていたからという。阿栄については,杉浦日向子の漫画『百日紅』に登場する。杉浦の全集を持っているので,既読。よく書けている。この漫画では,北斎は(漫画では)お栄を「あご」と呼んでいる。顎が出ていたらしい。